海外インターネットビジネス動向
News Volume 23 98年4月8日
リンクを考える‐1
いままでの「海外インターネットビジネス動向」でも、何度か今回のトピック「リンク」の話題については触れましたが、ここで改めて「リンク」の重要性について考えてみたいと思います。特に今回は、他サイトからいかにリンクをされるかについて考えてみましょう。
貴社サイトのアクセス数を上げ、認知度を高めるために、サーチエンジン対策を施したサイト作りを行うことは、さまざまなウェブサイトや書籍でも紹介されています。しかし、それだけでは不十分です。企業サイトでも、相互リンクをはじめとする外部サイトからのリンクを考慮したサイト作りを心掛ける必要があります。
それでは、どのようなことを考慮すれば、より多くのサイトからリンクされるのでしょうか。今回は、税金申告を容易にする「ソフトウェア:TurboTax」のサイトを例にとり解説します。
(1)今回紹介する「リンクを考える」ポイント
1. 相互リンク: 相互宣伝効果
2. 税金情報一覧サイトからのリンク: 付加価値のあるコンテンツ
3. SOHO(Small Office and Home Office)サイトからのリンク: 特化した情報
4. ソフトウェア紹介サイトからのリンク: 容易にリンクされるための工夫
5. 雑誌記事よりのリンク: プレスリリース
(2)今回紹介する「リンクを考える」ための事例
TurboTax Home Page:
http://www.intuit.com/turbotax/
(アメリカの場合は、すべての会社員が個人個人で税金の申告をしなければなりません。その締め切りが4月中旬にあり、いかに容易にその申告を行うかが多くの人の関心事です。その作業を簡単にするためのソフトウェアが、この「TurboTax」です)
今回は主に外部からのリンクをテーマにしているので、実際にこの「TurboTax」のサイトがどれだけのサイトからリンクされているのかを調査し、どのようなサイト作りを行うのが理想的な形なのかを検証してみたいと思います。
それではまず、サーチエンジンの「Infoseek」で「link:」という検索ツールを使用してみましょう。検索窓には下記のように入力してみました。
link: http://www.intuit.com/turbotax/
この検索結果は、315件のヒットになりました。それらのサイトを分類し、それぞれどのような理由からリンクをしているのか考えてみたいと思います。
●相互リンク
「TuroboTax」と同じ企業が製作しているソフトウェア「Quicken(資金管理ソフト)」のサイトとの相互リンクがありました。これは、両製品がターゲットとする購買層に一致があり、相互に「宣伝効果」が期待できるために実施されている相互リンクです。
相互リンクにも、さまざまな形態があるので、ここで簡単にまとめてご紹介します。相互リンク先を選定する際の参考としてください。
◆ ビジネスパートナー(製造メーカー・卸会社・小売業者・代理店等)である企業
◆ 貴社の業界へ商品・サービスを提供している外注先企業
◆ 競合企業
●税金情報一覧サイトからのリンク
「TurboTax」のサイトでは、単なる製品紹介だけではなく、税金全般に関する「Q & A」のコーナーを用意し、税金に関して知りたい情報があるときに訪れるべきサイトとしての地位を確立しています。そのため、多くの企業や個人の税金に関する話題を扱っているサイトのリンク集等で、「TurboTax」のサイトが紹介されているのです。つまり、その製品分野に関する情報センターになるために、どのような形で「付加価値」のあるコンテンツを作り上げるかを考慮しているのです。
●SOHO(Small Office and Home Office)サイトからのリンク
「TurboTax」を使用する機会が多い購買層に、SOHO(ソーホー)と呼ばれる自宅等でオフィスをかまえて仕事をしている方々が挙げられます。その方々が必要とする情報を独自に分かりやすく提供することで、先の全般的な「Q & A」とは別のインターネット・ユーザーを取り込むことができるのです。実際に、「TurboTax」のサイトでは、SOHO向けTipsやミュージシャン向けに趣味と仕事の税金上の分類に関するFAQも用意しています。この特化した情報ページを設けることで、ターゲットとする方が日々訪れるサイトからのリンクが可能になります。
●ソフトウェア紹介サイトからのリンク
インターネットという媒体で販売をしやすい商品として筆頭に挙げられるのが、この「TurboTax」を含むソフトウェアでしょう。そのため、多くのサイトが各種ソフトウェアの紹介を行っています。そのようなサイトで紹介され、リンクをされるためには、製品の機能説明を分かりやすくビジュアルに行い、デモ版のダウンロード用ページを用意し、「容易にリンクされるための工夫」が必要でしょう。たとえば、このダウンロード用ページへの「リンクバナー」と「リンク用HTML Tag」を用意し、サイトで紹介することで、より目立つリンクがされる可能性が高くなります。
●雑誌記事よりのリンク
この「TurboTax」も、「ZD Net」という雑誌のコラムで紹介され、そのページからリンクがしてありました。このように、雑誌の記事で製品紹介がされるためには、サイトの中に「プレスリリース」を掲載しておくのも一つの方法です。新商品・サービスが出たときにマスコミ向けに配付する「プレスリリース」を、絶えずサイト上に掲載しておくことで、たとえば「TurboTax」のように毎年4月の税金申告締め切り前の時期に、多くの雑誌のライターが紹介したくなる環境を作るのです。
事前に競合企業のサイトが、どのようなサイトからリンクされているのかを調査し、改めてこの機会に貴社のページに新しいコーナーを作ってみるのはどうでしょうか?他サイトから、リンクされやすいコンテンツページを作ることで、アクセス向上、認知度アップがかならず期待できます。
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