海外インターネットビジネス動向


News Volume 40 99年1月6日

アクセス増を狙う

新年あけまして、おめでとうございます。
今年も昨年同様、よろしくお願いいたします。

1999年最初のニュースレターでは、「アクセス増を狙う」手法について考えてみたいと思います。急激な勢いで増え続けるホームページの中から、インターネットユーザーが自ら選んで訪れるサイト数には限りがあります。そのため、一定のアクセス数を得るためには、一般的な方法であるサーチエンジン等への登録以外にも、サイト構築の初期段階からきちんとした工夫が必要となります。

今回は、衣料メーカーの「Jクルー(J. Crew)」のサイトを事例に、このトピックについて考えてみましょう。

「Jクルー」は、すでにオフラインでマーケティング費用を十分にかけた長期的宣伝活動を実施している知名度の高い衣料メーカーです。そのため、「Jクルー」が97年に自社サイトを開設した当初から、ある程度のアクセス数は予想されていました。しかし、嬉しい誤算として、このサイトは日に5万人以上ものインターネットユーザーが訪れる人気サイトになっています。訪問数ばかりではなく、1ユーザーの平均訪問ページ数が18ページにもなり、全社的売上の5パーセントを上げるまでに成長しています。

これだけの人気サイトになるために「Jクルー」では、「アクセス増+リピートユーザー獲得」をサイト構築の主目的にし、さまざまな工夫を凝らしています。その工夫とはどのようなものなのか、これからご紹介しましょう。


●今回紹介する「アクセス増」に関する事例

J. Crew Inc.:
http://www.jcrew.com/

●「挑戦してみよう(Take a challenge)」

「Jクルー」では、自社が扱う衣料のカテゴリーにマッチしたゲームコーナーを用意しています。たとえば、新商品の「ゴルフウェア」の販売開始に合わせて、ウェブサイトに「ゴルフゲーム」のコーナーを開設しました。同様に、「ウインタースポーツ」「マリンスポーツ」に関連するゲームコーナーを設け、主力の人気商品に多くのインターネットユーザーの関心が高まるように工夫しています。

これらのゲームの優勝者には、旅行や「Jクルー」の商品が毎月プレゼントされます。これらの商品の獲得を狙う参加者は、自分の成績がどの程度であるか、絶えずウェブサイト上で確認することができるため、何度も「Jクルー」のサイトを訪れ、トップの成績が出るまでこれらのゲームにチャレンジしているのではないでしょうか。

このように、自社製品に関連するインタラクティブなゲームを設けることで、「Jクルー」は「アクセス増」「リピーターの獲得」「商品の宣伝効果」「ブランド力強化」等さまざまな効果を狙っています。

●ウィークリーセール(Weekly Sale)

一般の消費者と同様に、多くのインターネットユーザーは「商品価格」に敏感です。そのため、商品販売を行うサイトでは、目玉商品を定期的に紹介することで、リピーターの獲得、ひいてはアクセス増を期待することができます。

「Jクルー」でも、「特売コーナー」を設け、週毎に目玉商品を入れ替えています。さらにこのサイトでは、ユーザーが毎週自社サイトを確実に訪れるよう「電子メール」によるプロモーションを併用しています。登録を行ったユーザーに、優先的に目玉商品の情報を提供するサービスばかりではなく、「Jクルー」に対する「ロイヤリティー」を高めるためにも「電子メール」を活用しているのです。この「電子メール」の活用は、プッシュ型のプロモーションが可能であるため、リピートユーザー獲得に効果を発揮しています。

●提携ネットワーク(Affiliate Network)

「Amazon.com」が初めて導入した「アソシエイトプログラム」を、「Jクルー」でも採用しています。「Jクルー」のサイトにリンクをしてあるサイトから訪れたユーザーが購入した金額の5パーセントを、そのサイトのオーナーに支払うプログラムです。

実際にどの程度のサイトが「Jクルー」のホームページにリンクをしているのか、検索エンジンの「Infoseek」で調べてみました。現在は1094サイトがリンクをし、その中にはショッピング関連のリンク集を設けている「CompuServe」「MindSpring」という大手企業も含まれていました。

さらに検索サービスの「Yahoo!」も、「Jクルー」へは通常のリンクではなく、「Jクルー」の「提携ネットワーク」に参加する形で紹介をしています。常に新しいことにチャレンジする「Yahoo!」は、このような所でも収入源を見つけている、と感心させられます。

このような「提携プログラム」は、今後徐々に日本の企業サイトにも採用されることでしょう。何らかのインセンティブを設けることで、アクセス数の多いサイト、ターゲットが一致しているサイトからリンクされる可能性が高くなり、購買意欲の高いユーザーを自社サイトに導くプロモーションが行えるようになるのです。


このほかにも「Jクルー」では、インターネットユーザーの「口コミ」を利用して市場浸透率を高める「プロモーション」の方法として「News Volume 37」でもご紹介した、「電子グリーティングカード」や「スクリーンセーバー」を用意しています。

このように、さまざまな形でアクセス増を狙った手法を施すサイトを貴社でも参考にし、自社サイト構築のプランニングにきちんと盛り込み、効果を最大限に生かす工夫を行ってください。



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