海外インターネットビジネス動向
News Volume 84 2001年6月4日
無料化の呪縛
今後どのような方向にネットビジネスが進むのかを考えてみました。新たなネットビジネスの発展のために、新たな収益源を考えるさまざまな動きが生まれています。改めて、自社の収益源について検討するきっかけにしていただければと思います。
ネットビジネスを運営するためには、多くのインターネットユーザーを獲得しなければなりません。そのため、日々急速に増え続ける企業サイトの中で、対象とするユーザー層に注目され、実際にサイトを訪れてもらうために、本来有料で提供するようなサービスやコンテンツを無料で提供してきた企業が多かったのです。これは、インターネットの世界は無料であるという「無料化の呪縛」を背景にしているとも言えます。
最近のドットコム企業を中心とする企業の倒産やレイオフを見ると、ネットの世界が無料過多の状態に陥り、ネットビジネス自体の発展を妨げ始めているのではないでしょうか。そのため、今後の生き残りをかけて、無料で提供してきたサービスやコンテンツの有料化が進むのではないかと感じています。
実際、米Yahoo! Auctionでは、昨年までオークションの商品掲載を無料で提供してきましたが、本年1月10日より有料化に踏み切りました。このことで、掲載商品点数は1ヶ月ほどで86%減少しましたが、掲載料を支払って本腰でネット・オークションに取り組もうという企業・個人にはメリットも生まれています。ユーザーの目に触れる機会が増し、商品が競り落とされる確率が高まったのです。
また、ネットビジネスの有料化の助けとなるサービスを米アマゾン・コムが開始しました。オナーシステムと呼ばれる小額課金システムです。このシステム用のリンクバナーを自社サイトに付けると、訪れたユーザーからの寄付やコンテンツの有料化が可能となります。このことで、ネット企業に新たな収益源が生まれるのです。
このように、有料化へと著名サイトが動き始めたことで、ネットビジネスは新たな段階に入りつつあります。ユーザーにとっても、無料や低価格で提供されていたウェブサイトがなくなってしまうのでは困ってしまいます。一旦便利に利用し始めたのであれば、多少の料金を支払ってでも継続的に利用していきたいと考えるユーザーが増える時代になることを期待したいと思います。
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