海外インターネットビジネス動向
News Volume 97 2003年7月23日
コンバージョンレートを下げる5つの要因
ネットビジネスに関わっていると、その効果測定を行なうことが不可欠です。さまざまな指標を独自に作り上げることもできますが、ネットビジネスの専門家によって、もっとも良く使われる言葉の一つに、コンバージョンレートがあります。このコンバージョンレートは、総訪問者数に占める購買者数の割合です。
このコンバージョンレートを改善することが、ネットビジネスで成功している証にもなります。コンバージョンレートが高いサイトの代表例は、Amazon.comでしょう。同サイトのコンバージョンレートは、8%台であるという数字を目にしたこともあります。通常のオンラインショップでは、コンバージョンレートが1%前後というところも多いはずです。
このレートを下げる要因に関連した調査結果が、米Genex社によって発表されました。
■ 米Genex社の調査結果
http://www.genex.com/Company/News/Web_Site_Design_Affects_Consumer_Sales.html
同社によると、サイトデザインの質が悪いサイトでは購入しないというインターネットユーザーが65%にものぼるということです。さらに、約30%のユーザーは、オンラインでの経験が良くなければ、オフラインでの買い物も止めてしまうと回答しています。商品ラインナップの良し悪しよりも、サイトデザインの質を重視すると回答したユーザーも30%を占めています。
サイトデザインにこだわるこの傾向は、年収の多い富裕層ほど顕著に現れています。75,000ドル以上の所得層では70%以上、50,000ドル以下の所得層では60%というように、ユーザー層別に異なる傾向となっています。
オンラインショップであれば、以下の5つの要因がコンバージョンレートの減少をもたらします。この項目をチェックリストにし、自社のケースで確認してみてください。
*コンバージョンレートを下げる5つの要因
1. デザインの質
これは、すでにGenex社の調査でも明らかなように、サイトデザインの質が悪ければ、いくら商品にこだわりを持っていたり、低価格を打ち出していたりしても、ショップに好感を持ってもらうことができず、売上に結び付きません。商品画像やサイトの色彩などを注意したいものです。
2. キャッチコピー
サイトを訪れたユーザーがまず目にするのは、サイトデザインと、そしてもう一つは見出しタイトルのキャッチコピーです。ここで訪問者の関心を取らなければ、スクロールして下のコンテンツを読もう、クリックしてさらに商品の詳細情報を見てみようという気持になりません。この点をあまり意識していないサイトを見かけますが、トップのキャッチコピーが気に入らないと、何のアクションも起こさずに他のサイトにすぐにジャンプしてしまうユーザーは、想像以上に多いのです。
3. ショッピングカート
ユーザーが商品に関心を持ち、ショッピングカートに入れたとしても、最終的な購買に至らないケースがかなりあります。この理由としてショッピングカートを含めた、チェックアウトプロセスの出来の悪さが指摘されています。余分なページ数や記述項目を増やすことなく、スムースにチェックアウトできる流れを作りたいものです。
4. ナビゲーション
検索エンジンやリンクされているサイトから訪れる多くのユーザーは、かなり具体的な目的を持ってサイトを訪れているはずです。最初から商品に関する情報収集のみを目的にしているユーザーに、衝動買いをさせることはむずかしいかもしれませんが、多少なりとも購買を迷っているユーザーであれば、購入確認画面までしっかりと誘導したいものです。少しでも迷ったり、分かりづらかったりすると、すぐにユーザーはいなくなってしまいます。
5. ポリシー
返品やプライバシーについての各種のポリシーには、多くのユーザーが強い関心を示しています。実際に商品を手にしながら購入することができないオンラインショッピングでは、期待通りのショッピングをすることができるか、ユーザーは常に心配しています。粗悪品が届かないか、思い通りの色合いの商品が届くか、本当に商品が届くか、さまざまなことが心配なのです。このような心配を取り除くためにも、返品ポリシー等をユーザーの立場で作り上げ、分かりやすくサイトに掲載する必要があります。
■ むすび
もちろん、コンバージョンレートを上げるためには、商品の良さや納得できる価格帯といった要因も関係してきますが、サイトのデザインやコンテンツに関係する今回の5つの要因にも十分に配慮し、一人でも多くのユーザーに気持よく買い物をしてもらいたいものです。
また、コンバージョンレートの向上のためには、質の高いユーザーにサイトを訪れてもらえるよう誘導するという、プロモーションに関わる要因も重要です。
購買意欲の高いターゲット層への効果的なプロモーションから、買いやすいサイト構成、さらに商品自体の魅力というさまざまな要因が複雑に絡み合って、コンバージョンレートが改善されることになるのです。
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