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インターネット活用型販売方法/プレスリリース編
数値化講座(5)−コンバージョン率を考える
■ 第五回: コンバージョンレートで自社独自の指標作りを
●売上を構成する重要な基本要因「コンバージョンレート」
前回は、自社のネットビジネスの目的に照らして、そのビジネスを構成す
る基本要因を把握し、ブレークダウンすることについて解説しました。それ
は別の視点から見ると、自社独自の指標を作るということでもあります。
とくに、どのようにブレークダウンするかが分かりやすくなるように、オ
ンラインショップのケースを事例にして、その目的すなわち売上を構成する
要因について解説しました。
さて、その段階であえて触れなかった重要な基本要因があります。「コン
バージョンレート」です。
「コンバージョンレート」とは、ある期間内のサイトの総訪問者数に占める
購買者数の割合のこと。オンラインショップの成功の尺度として使われるこ
とが多い指標です。
「コンバージョンレート(%)」=「購買者数」÷「総訪問者数」× 100
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「コンバージョンレート」が使われるようになったのは、ネットビジネスで
先行する米国でのこと。もちろん今では日本でもネットビジネスに関わる人
々に広く知られた指標となっています。
ただ、この指標が、オンラインショップの売上の成否だけでなく、さまざまな目的に応じた対策・戦略の効果測定にも応用可能であることは、まだそれほど広く議論されていないようです。「コンバージョンレート」の応用は、各社独自の指標を作る上で重要なポイントの一つなのです。
●購買率だけじゃない!「コンバージョンレート」の重要性
商用サイトの中には、直接販売以外の目的を持ったものも少なくありませ
ん。とはいえ、そうしたサイトでも、何らかの効果測定の指標を作らなけれ
ば、継続的にレベルの高いコンテンツを発信することはできません。しっか
りと効果測定を行ない、達成度を計ることができる仕組み作りが必要なので
す。
では、直販をしていないサイトの指標作りに、先の「コンバージョンレー
ト」の考え方を応用してみましょう。たとえば、あるコンテンツの利用率を、サイトの総訪問者数に対する比率で考えてみましょう。
「利用率(%)」=「該当コーナーの訪問者数」÷「総訪問者数」× 100
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単一のコンテンツの利用率を把握することは、一見大した意味がないよう
に思われるかもしれません。しかし、サイト運営の目的がきちんと達成され
ているかどうかを確認する上で重要となってきます。仮想例とともに解説し
てみましょう。
●コンテンツ利用率にも「コンバージョンレート」
たとえば、一定以上の規模の企業には、広報活動としてプレスリリースを
出しているところが多いはずです。プレスリリースを出す目的は、投資家向
けのIR活動から、メディアに掲載されることを視野に入れた顧客拡大まで、
さまざまだと思います。この活動の効果をサイトで測定することはとても大
切です。
このプレスリリースというコンテンツの利用率を、先の数式で考えてみま
しょう。仮に、先月の同コンテンツにアクセスしたビジター数が150名、サイ
ト全体では4,000名だったとしましょう。この時の利用率は3.75%になります。
「プレスリリース
コンテンツの ÷「総訪問者数4,000名」× 100=「利用率3.75%」
ビジター数150名」
この利用率は、プレスリリースによる告知活動の活発さや、その内容や形
式の良し悪しによっても左右されるはずです。また、この数値は、サイトを訪れるユニークビジター数に対する割合ばかりでなく、サイト全体のページビューに占める同コンテンツのページビューの割合でも表すことができます。
また、同コーナーのコンテンツが充実していくにつれ、上記の数字はどの
ように推移していくでしょうか? 1日単位、1週間単位、1ヶ月間単位という
ように、さまざまな切り口から見ることで、利用傾向のトレンドを分析でき
ます。
●コンテンツの目的と「コンバージョンレート」の測り方
このような全体的な傾向だけでなく、細かな項目別に数値化することも可能です。まず、プレスリリースの目的にあわせて、知りたい項目をリストアップしてみましょう。そして、それぞれの項目を、サイトを介して数値化することが可能であるか検討してみましょう。
仮に、以下の項目を挙げてみます。
◇IR活動を目的とする場合
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1.事業報告書・年次報告書の閲覧回数もしくはダウンロード回数
2.アナリストや投資家からの取材・問い合わせ件数
3.アナリスト・機関投資家向け会社説明会への申し込み人数
◇メディア関連の広報活動を目的とする場合
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1.メディアからの取材・問合せ件数
2.プレスリリース毎の新聞・雑誌等での紹介記事数
3.プレスリリース毎のニュース系サイト等からのリンク数
閲覧回数やダウンロード回数は、サイト上で個別にページを設けることで、
そのアクセス状況を知ることができます。プレスリリースを発表するたびに
当該リリースページへの1週間のアクセス状況を把握すれば、効果的なリリー
スの出し方を検証することもできるでしょう。
取材・問合せなどの件数についても、それがインターネット経由であるこ
とが分かるように、サイトにフォームを用意したり、サイト専用の電話番号
を掲載したりすることで、サイトの貢献度合いを数値化することができます。
各ページの閲覧回数やダウンロード回数は、プレスリリースの形式がHTML
かPDFかという違いによっても状況が異なってくるでしょう。また、メディア
に取り上げられた数、リンクされた数、問合せ件数にも違いが出てくるかも
しれません。これらに関しても、各種の数値を整理することができます。
●「コンバージョンレート」は自社独自の指標作りのカギ
このように、プレスリリース1つをとっても、その効果を測る指標には事欠
きません。直販をしていないサイトでも、さまざまな指標を作り、サイト運
営の効果を高めることができるのです。
ユーザーがどのような過程でサイト内を行き来するのか? それぞれのス
テップでどのように訪問比率が変化するのか? ホームページ運営に関わる
皆さんの発想を広げ、こうしたことについて考慮した指標作りを行なうこと
によって、ネットビジネスで行なうべきことに気付き、その理解を深めるこ
とができるはずです。
自社のネットビジネスの次の一手のヒントを見つけるために、ぜひ自社な
りの指標作りに取り組んでみてください。
本コラムは、「週刊e-Rport」に執筆した連載記事を転載。
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■筆者紹介
AIMコンサルタンシー http://www.aimnow.com/
代表:舘谷浩司(米国ジョージワシントン大学MBA)
MBA的な発想法を取り入れて、ネットビジネスの売上倍増を実現させる
コンサルティングファームの代表。著書に『図解インターネットビジネスが
よくわかる』(中経出版)があり、執筆・講演・メルマガ発行を積極的に
行なっている。
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