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アクセス解析/ユーザー動向編
数値化講座(6)−経路分析を考える
■ 第六回: 経路分析でコンバージョンレートを改善
●ユーザー動向を経路分析で把握
商品の直接販売をしているオンラインショップであれば「顧客数」や「商品販売数」、直販をしていないサイトでも「問合せ件数」や「資料請求数」など、ユーザーの具体的なアクションは数値として結果が出てきます。では次に、そうした具体的なアクションに結び付いたユーザーの動向というものが気になってくるのではないでしょうか?
最近の高機能なアクセス解析ツールでは、こうしたユーザー動向の経路分析を行うことができます。実際に購買にいたった顧客や、資料請求を行なった見込み客のサイト内での動向をトラッキングできるようになっているのです。
これによって、単なる顧客数や資料請求数という数値だけではなく、アクションを起こした一人一人の動向や、アクションを起こしたユーザー全体の傾向を知ることができます。
●経路分析とコンバージョンレート
実際にアクションを起こしたユーザーをトラッキングできれば、自社サイトを訪れた全訪問者に占める購買者数や資料請求者数の割合を改善するための参考データとして活用できます。コンバージョンレート(購買率 or 成約率)の改善と、この経路分析は密接に関係しているのです。
たとえば、オンラインショップの場合、最終購買確認ページをベースに2つのことを確認してみましょう。
1.どのような経路で購買確認ページにたどり着いたか?
2.総訪問者数と各経路の利用ユーザー数の割合は?
購買確認ページに至る経路は一つではないはずです。利用したユーザー数の多い順に、どのような経路がとられたのか確認してみましょう。次に、ある期間の総訪問者において、各経路をたどったユーザー数の割合は何%だったか確認してみましょう。
このように分類することで、自社サイトへの入口の良否や、自社サイト内の各ページの貢献度が徐々に分かってくるのです。
●入口・過程とコンバージョンレート
自社サイトへの入口というのは、自社サイトにユーザーを導くきっかけとなったサイトやメールマガジンのこと。ディレクトリー型検索エンジンに掲載されている場合はそのカテゴリー、あるいは、検索エンジンの検索結果、バナー広告を掲載しているサイトなど、インターネット上で確認できるケースもあれば、メールマガジンで紹介され、ユーザーのメールソフト上からダイレクトにサイトを訪れるケースもあります。
高機能なアクセス解析ツールでは、これらの入口別に、最終購買確認ページにいたる質の高いユーザーを効率的に誘導できているかどうか検証することができるのです。
また、入口だけではなく、自社サイト内の各ページの良し悪しを検証することもできます。それぞれの入口から入ってきたインターネットユーザーが、どのような過程で最終確認ページにいたるか否かは、各ページの商品自体の魅力や販売価格帯だけでなく、商品画像や紹介文の出来映え等によっても左右されます。実際にユーザーがたどったページをチェックしながら、上記のポイントを改善していくことが、サイトの効果を大きく高めるのです。
●滞在時間とコンバージョンレート
また、経路分析では、ユーザーの動向を個別に把握・検討することもできます。たとえば、購買確認ページにいたったユーザーの入口や訪問ページばかりでなく、そうしたユーザーが立ち寄った各ページの滞在時間を知ることができるツールがあります。滞在時間に注意を払うと、購買にいたったユーザーがどのような情報に高い関心を持っているか推測することができます。
特定の商品ページでの滞在時間が長いということは、その商品の紹介文(製造過程や素材についてのこだわりなど)をじっくり読んで、納得して商品を買っているのかもしれません。一方、滞在時間が短いページには、サイトコンテンツやデザインに魅力がないなど、何か問題が隠れているかもしれません。このことは購買にいたらなかったユーザーの動向からも読み取ることができます。
このように、滞在時間という数値に注目するだけでも、新たな発見があるはずです。
●経路分析でコンバージョンレートを改善
こうした細かな流れを経路分析で認識できれば、コンバージョンレートを単にネットビジネスの総合的な指標に留めるのではなく、いっそうきめ細かな分析にも活用できることがお分かりいただけるでしょう。
繰り返しになりますが、サイトを訪れるユーザーの入口は1ヵ所ではありません。ネットビジネスの継続的な改善と並行して、それぞれの入口別の貢献度合いを独自の指標で計測し、そのデータのトレンドをつかむことが重要になってくるのです。
たとえば、総訪問者数に占める購買者数の割合であるコンバージョンレートが1%であったと仮定しましょう。とはいえ、この1%はあくまでも平均値です。数字の細目がわかるのであれば、さまざまな条件別にコンバージョンレートを算出してみましょう。
そうすると、「検索エンジンのカテゴリー」から訪れた総訪問者数に占める購買者数の割合は1.3%、「アドワーズ広告」からの場合は0.8%というように、条件別にかなり差があることが分かってきます。内容の再検討や修正は、平均値の1%よりコンバージョンレートの低い入口・経路に関係しているページを重点的に行わねばならないことが分かってくるでしょう。
今やこのような考え方をさまざまな形態のネットビジネスに応用し、検証することができる環境が整っているのです。この経路分析においても、ぜひ自社なりの数値化を考えてみてください。これで随分と「インターネットビジネス・ダッシュボード(IBD)」が賑わってくるのではないでしょうか。
本コラムは、「週刊e-Rport」に執筆した連載記事を転載。
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■筆者紹介
AIMコンサルタンシー http://www.aimnow.com/
代表:舘谷浩司(米国ジョージワシントン大学MBA)
MBA的な発想法を取り入れて、ネットビジネスの売上倍増を実現させる
コンサルティングファームの代表。著書に『図解インターネットビジネスが
よくわかる』(中経出版)があり、執筆・講演・メルマガ発行を積極的に
行なっている。
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