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ネット版費用対効果マーケティング講座


第10回: ショッピングカートの放棄率から考える問題点


今回は、ネット版費用対効果マーケティングにおける重要な指標の一つとなっている「ショピングカートの放棄率」(第7回:ネットビジネス必須の重要指標を参照)について、さらに詳しく解説しましょう。

この放棄率は、いったんカートに商品を入れた訪問者が最終的な注文に至らない比率を表しています。今年、レッド・シェリフとビデオリサーチインタラクティブが共同で実施した調査結果によると、日本における2004年1〜3月期のショッピングカート放棄率は、平均62.7%となっています。



−レッド・シェリフとビデオリサーチインタラクティブ
 2004年1〜3月期のECサイト評価値を公表

http://www.redsheriff.com/jp2/news/20040622.htm


この調査にあたったレッド・シェリフが昨年末に発表したプレスリリースには、米国のショッピングカート放棄率が50%を下回っているという記述もあり、国内ECサイトの課題として、放棄率の高さが重要な部分であることをうかがわせます。

ただし、これらの数字だけで実態が適切に把握されたと考えるのは誤りです。第7回のコラムで紹介した米e-tailing社の調査では、自社サイトのショッピングカート放棄率を把握していない企業が47%にものぼっているというデータが報告されています。

放棄率の高さを問題にする以前に、現状の把握が十分にできていないことの方が、はるかに大きな問題といえるでしょう。

確かに、サイトによっては技術的に正確な比率を計測できないところもあるのは事実です。けれども、ショッピングカートの内容確認ページのページビューと最終購買確認ページのページビューを、アクセスログ解析ツールで比較すれば、ある程度の比率がわかるはずです。両者の落差があまりにも大きいと思われる場合には、注文プロセスを優先的に改善する必要があるのです。

それでは、どのようなことが主な問題点となるのでしょうか。



1.入力方法


レッド・シェリフ社も指摘していますが、サイトによって、電話番号等の入力方法が「全角」「半角」などまちまちであることは、一つの問題点と考えられています。ユーザーに戸惑いを与えないために、記述方法の説明をいろいろと工夫してみたいものです。



2.決済方法


初めて購入するECサイトでは特にそうですが、クレジットカード番号に代表される個人情報のセキュリティは、多くのユーザーにとって大きな不安材料です。決済方法が「クレジットカードのみ」で、他に代替手段がないと、そのことだけで購入をやめてしまうユーザーも存在します。

各種の決済手段ごとに異なる手数料負担が発生するため、利益率を考えて導入を躊躇するECサイトもあるでしょう。しかし、せっかく多額の広告費をかけて集めたサイト訪問者です。一人でも多くの方に買っていただけるように、ユーザー本位の購入環境を整えたいものです。



3.記入項目数


配送や決済に必要な最低限の項目以外にも、「必須」または「任意」でたくさんの情報の記入を求めているサイトでは、項目数自体の多さに圧倒されて購入をやめてしまうユーザーも少なからずいるのです。入力用フォームに含まれている項目の一つ一つが、本当に必要なのかを、改めて検討してみましょう。必要な項目とユーザー属性を知るための項目とのバランスや、ページ構成を十分に検討し、最適化を図ることが必要なのです。



4.商品一覧


ショッピングカートに入れた商品を確認する場合、点数が多くなると、商品名・価格・購入数・配送料などが表になっているだけでは、どのような商品であったかがよく思い出せないことがあります。このような問題でユーザーのスムーズなチェックアウトを妨げないよう、さまざまな工夫が可能なはずです。自社で扱う商品特性に照らして、どのような形で商品一覧を行なうのがよいかを検討してみましょう。



5.注文プロセスの簡易化


注文プロセスを利用するユーザーは、初めての方とは限りません。2回、3回と利用するお客様が、毎回住所やクレジットカード番号を入力するのでは、決して便利とは言えないのです。注文プロセスを便利にするためには、システム構築料などの費用がかかりますが、段階的な改善方法を検討し、費用対効果に見合ったサイト運営を考えてみましょう。



●「ショッピングカートの放棄率から考える問題点」のむすび


コンバージョンレート(購買率)を気にするEC関係者は徐々に増えていますが、同レートに大きな影響を及ぼすショッピングカートの放棄率に関心を払っている関係者はまだ決して多いとはいえません。

費用対効果マーケティングで、もっとも重要な指標の一つであるコンバージョンレートに影響する要因は他にも多数あります。自社のネットビジネスの川上から川下までどのような要因が絡み合ってビジネスが成り立っているかをチェックしてみることは問題点の発見に必要不可欠です。ぜひこの機会に整理してみましょう。

本コラムは、「週刊e-Rport」に執筆した連載記事を転載。


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 ■筆者紹介
   AIMコンサルタンシー http://www.aimnow.com/
    代表:舘谷浩司(米国ジョージワシントン大学MBA)

   MBA的な発想法を取り入れて、ネットビジネスの売上倍増を実現させる
  コンサルティングファームの代表。著書に『図解インターネットビジネスが
  よくわかる』(中経出版)があり、執筆・講演・メルマガ発行を積極的に
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