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ネット版費用対効果マーケティング講座
第12回: 閲覧ページ数を増やす4つのメリット
ネットビジネスの費用対効果を高めるための一つの重要なアプローチは、自社サイトを訪れたネットユーザーにできるだけ多くのページを読んでもらう、「閲覧ページ数のアップ」です。
本コラムの第9回「閲覧ページ数から考える問題点」でも、「閲覧ページ数とアクセス数ランキング」「入口ページと出口ページ」「閲覧ページとリンク元」という切り口から解説しましたが、今回は、閲覧ページ数を増やすとどのような具体的メリットがあるかを考えてみましょう。
「なぜ、閲覧ページ数を増やすことがそれほど大事なのか?」
この答えとなるのが、以下に解説する「閲覧ページ数を増やす4つのメリット」です。
−訪問者あたりの閲覧ページ数を増やす4つのメリット
- サイトの印象が強く残る
- メールマガジンの登録率が上がる
- 購買や資料請求の可能性が高まる
- 口コミが広まる
1.サイトの印象が強く残る
インターネットを通じてアクセスするサイトの種類が増えるにつれて、最初の1〜2ページをざっと見ただけというサイトのことが記憶に残りにくくなるのは、誰にでも経験があるでしょう。特に検索エンジンを使ったネットサーフィンでは、一回の検索で複数のページを訪れることが当たり前になりました。
あちこち訪れているうちに、「あの情報、どのサイトに書いてあったかなあ...」と訪れたサイト名を忘れてしまう機会が多くなったのでないでしょうか。検索するユーザーの側なら、個別サイトのことを覚えていなくても、改めて検索をし、似たような情報が書いてあるサイトを見つければ事は足りるでしょう。しかし、インターネットでビジネスをしている会社にとっては、訪問者の印象に残らないためにビジネスチャンスを逃すことは、大きな損失です。
ユーザーが後々まで覚えていられるのは、興味のある情報をあちこちクリックして見て回ったサイトが主であるはずです。したがって、訪問1回あたりの閲覧ページ数ができるだけ増えるように工夫することが大切なポイントとなるのです。
2.メールマガジンの登録率が上がる
インターネットでビジネス展開する企業が、サイトを訪問するネットユーザーに期待する代表的なアクションに、メールマガジンへの登録があります。
しかし、メールマガジン登録用にメールアドレス入力窓だけを用意しても、効果は望めません。「役立ちそう」「面白そう」という積極的な期待がユーザー側になければ、メールマガジンへの登録どころか、何のアクションも起こしてくれないものです。
こうした期待感は、冒頭部分の1ページを読むだけではなかなか育ちません。実際に「役立つ」「面白い」コンテンツが豊富にあることを、多くのページの中味から納得してもらって、はじめて、今後発行するメールマガジンにも期待を寄せてもらうことができるのです。過去のメールマガジンのバックナンバーから、反響の大きかったテーマを目立つ形で紹介するなど、ユーザーに「何だろう」という興味を持たせることが、その先のページ閲覧へとつながり、ひいてはメールマガジンの登録率も高めるのです。
3.購買や資料請求の可能性が高まる
サイト訪問者に求められるアクションは、メールマガジンの登録だけにとどまりません。ECサイトであれば購買。サービス提供サイトであれば資料請求。このように、いくつかのアクションのバリエーションがありますが、ユーザーがこれらのアクションを起こせるだけの信用と安心は、どのようにすれば持ってもらえるのでしょうか。
アクションを起こすにあたって、多くのユーザーが気にかける「会社概要」「返品ポリシー」「決済方法」「配送日数」といった情報は、多くの企業サイトが個別のページとして用意しています。でも、最初からこういった情報をクリックして確認してくれるユーザーはあまり多くないのが現実です。
企業サイトを訪れるユーザーは、まず自分が知りたい情報がわかりやすく掲載されているか、ざっと眺めて他にも自分の役に立ちそうな情報があるかを、ごく短時間のうちに判断します。「足を止めてゆっくり回ってみる価値があるサイト(会社)かどうか」を無意識に値踏みしているのです。次から次にサイトを飛び歩く訪問者が足を止めてくれた時、初めて「品質保証」「安心決済」「納得価格」といった、企業側からの訴求ポイントにも目が向くようになるのです。
「ちょっと待てよ、こっちのページも見てみよう」という気を起こさせるかどうか。アクションの喚起は、ここから始まっているのです。
4.口コミが広まる
米国の調査に、購入回数が増えるほど、知り合いに話をする口コミ効果が高まるという結果があります。これは、購入回数が増えることで、その会社に対する親密度が増し、好意的な口コミが広がることを表しています。
このことは、購入ばかりではなく、閲覧ページ数が増えて、サイトに対する好印象が強まったネットユーザーに対しても同じことが言えるはずです。
米国では、バイラルマーケティングという言葉も生まれ、口コミを促進するさまざまな工夫がされていますが、口コミ促進と閲覧ページ数アップの関連性を意識的に高めることによっても、企業メリットが生まれます。
●「閲覧ページ数を増やす4つのメリット」のむすび
ホームページの運営関係者は、サイトを訪問するインターネットユーザーを増やすことを重点的に考える傾向が強いのですが、いくら多くのネットユーザーを自社サイトに誘導することができたとしても、すぐにいなくなってしまうのでは意味がありません。
本コラムの「閲覧ページ数を増やす4つのメリット」を常に頭に置きながら、サイトの構成等を継続的に改善していくことが、ネットビジネスの費用対効果を高める大切なポイントの一つなのです。
本コラムは、「週刊e-Rport」に執筆した連載記事を転載。
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■筆者紹介
AIMコンサルタンシー http://www.aimnow.com/
代表:舘谷浩司(米国ジョージワシントン大学MBA)
MBA的な発想法を取り入れて、ネットビジネスの売上倍増を実現させる
コンサルティングファームの代表。著書に『図解インターネットビジネスが
よくわかる』(中経出版)があり、執筆・講演・メルマガ発行を積極的に
行なっている。
オンラインショップ向けに『ネットビジネスの成功を保証するMBA的発想
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